語彙力道場003

提喩・シネクドキ

 

修辞技法のひとつ。 換喩の一種で、上位概念を下位概念で、または逆に下位概念を上位概念で言い換えることをいう。

 

コメント:新たな分野を勉強するに際して必要となる技法である。我々人間は、自身の”継続力”を過大評価するあまり、初めて手にする独学書に専門書を選ぶことが少なからずある。理解に難渋し、専門用語を調べながら少しずつ進めようとするも、途中で断念してしまう。これは、努力に対する”見た目”のインセンティブが少なすぎることで起きる現象である。これを克服するためには、「こまめな目標設定」と「程良く訪れる達成感」を環境に組み込むこと(ニッチ構築)が必要であろう。「シネクドキ探索」はそれを十分に可能にする。まずは下位概念を上位概念に変換し、より簡易な文献より始める。これにより、まずはこの文献を理解するという目標設定と、読み終えたことによる達成感を同時に獲得できる。そして次なる目標設定は、一段階下の下位概念でサーチした文献の読了にシフトする。独学はこの過程を繰り返し行うことで容易に継続できる。